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ルンバの失敗に学ぶ弱いニーズの罠


こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。


前回は、ロボット掃除機の業界で最強だったルンバが
倒産寸前になっている理由を解説しました。


ルンバは、中国製のロボット掃除機よりも
2〜3倍高い価格で売ってしまったために、
価格競争で負けてしまったという話でしたね。


もしまだ読んでいない場合は、
ぜひ前回の記事を読んでみてください。


でも、なぜルンバの価格は、
中国製のロボット掃除機の2〜3倍もするのか
不思議に思いませんか?


逆に言えば、なぜ中国製のロボット掃除機は
ルンバに比べて圧倒的に安価で
販売できているのでしょうか?


この答えがわからないと、あなたのビジネスでも
ルンバと同じ失敗をしてしまう可能性があります。


今回は、ルンバが陥った「弱いニーズの罠」について
詳しく解説していきます。


さらに、倒産寸前のルンバを、
V字回復させる3つの戦略も紹介します。


古い理論の落とし穴を避け、
より高い利益率で商品を販売するためにも
ぜひ最後まで読んでください。

 

 

=======================

『 ルンバ なぜ倒産寸前?(第2回目)』
 ルンバの失敗に学ぶ弱いニーズの罠

=======================


さて、一般的には
お客さんのニーズを満たす商品を作ることが
重要だと言われています。


なぜなら、お客さんのニーズを満たせば
次のようなメリットがあると考えられているからです。


・高い価格でも商品が売れやすい
・より多くのお客さんに買ってもらえる
・リピートや口コミをしてもらいやすくなる


あなたも、このような主張を
聞いたことはありませんか?


しかし、これらの主張は間違っています。


「えっ、お客さんのニーズを満たしてはいけないの?」
と感じるかもしれません。


はい、そのとおりです。


なぜなら、ニーズには、満たした方がよいものと
満たしてはいけないものがあるからです。


「どういうこと?」って思いますよね?


結論から言うと、
強いニーズであれば満たした方が良いのです。


しかし、弱いニーズは満たしてはいけないんです。


強いニーズとは、「高額なお金を払ってでも
解決したい悩み」のことです。


たとえば、ロボット掃除機を買う人の強いニーズは
次のようなものです。


「掃除から完全に解放されたい」


「小さな子供のために、ダニやホコリを
減らして清潔な状態を保ちたい」


一方、弱いニーズとは
「あったら便利だけど、お金を払う気はない」
というニーズのことです。


たとえば、次のようなニーズです。


「掃除する経路を覚えてくれたらいいな」


「床に置いてあるものを、
 自動的に避けて掃除してほしいな」


こういった機能は、たしかにあったら便利ですよね。


ですが、高額なお金を払ってでも
絶対に解決したいニーズでしょうか?


もし、これらの機能がついただけで、
値段が3万円とか5万円高くなるなら
買いたくないと思いませんか?


そうです!


これが、ルンバがやってしまった間違いなんです。


ルンバは、お客さんの弱いニーズを
満たしすぎてしまいました。


その結果、コストが上乗せされ、
中国製のロボット掃除機よりも
2~3倍高くなってしまったんです。


たとえば、ルンバには
空間マッピングのための高額な最新装置がついています。


また、障害物となるコード類を
画像処理するためのAIが搭載されています。


すると、そのAIを動かすための
高額かつ高性能なチップが必要になるのです。


これらを搭載しているせいで、
ルンバを作っているアイロボット社は
赤字になっているのです。


その証拠に、アイロボット社の決算
(2025年第一四半期)を調べると、
売上の約8割が原価で消えていました。


これ、やばくないですか?


残りの2割で、人件費や広告費、研究開発費などの、
他のすべてのコストを出さないといけないからです。


これでは、利益を出すなんてほぼ不可能です。

 

さて、あなたはこう思いませんか?


「ロボット掃除機に対して、空間マッピングとか
画像処理AIとか、そこまで求めてないよ……」と。


そして、こうも思いませんか?


「高度な機能がなくて、
代わりに3万円とか5万円安くなるなら
そっちを買いたいよ」と。


そうですよね!


それを体現しているのが、
まさに中国製の安いロボット掃除機なんです。


中国製のロボット掃除機は、
ルンバほど高性能ではありません。


だからこそ、安いのです。


しかも売上に占める原価の割合は
およそ4〜5割ほどです。


ルンバは8割だったので、圧倒的に原価率が低いですよね。


つまり、ルンバはオーバースペックであるために
利益が出ないんです。


世の中のマーケティングコンサルタントは
「お客さんのニーズを満たすことが重要だ」と言います。


ですが、それはとても危険です。


弱いニーズを満たしても、
高額な価格を払ってくれるお客さんはまずいないからです。


そして、仮に弱いニーズであっても
それを満たすには、人件費や原価などのコストが
必ずかかります。


ですので、弱いニーズを満たせば満たすほど、
利益が出ず貧乏暇なしになってしまうのです。


ヤバいでしょ?


言葉は悪いですが、私からすると
そういう商品はマスターベーションに思えます。


お客さんは、商品にそこまで求めていないからです。

 

では、ここからは
あなたのビジネスに当てはめて考えてください。


どうすればオーバースペックを防げると思いますか?


それは簡単で、
お客さんにこうヒアリングすることです。


「この機能をつけたら、あなたはいくらまでなら
追加でお金を払いたいですか?」


「商品開発の参考にしたいので、
あなたがガチで払いたいと思っている
リアルな金額を教えてください」と。


このように言えば、お世辞を避けて
お客さんの本音を引き出せます。


この質問をするだけで、利益率を上げられるので
ぜひやってみてください。

 

さて、ここで質問です。


ルンバを作っているアイロボット社は、
もう一巻の終わりで、倒産しか道はないのでしょうか?


もし、V字回復できるとしたら
どんな戦略を取れば良いと思いますか?


これから、その内容を3点に絞って解説します。


============
1.弱いニーズをすべてカットしたバージョンを販売する
============


まず、ルンバ・ライトみたいな名前で
新しくて安いバージョンの商品を出します。


たとえるならiPhoneにとっての
iPhoneSEシリーズみたいなイメージです。


その新商品では、
弱いニーズを満たす機能はすべてカットします。


空間マッピングや画像処理のAIなどは
一切つけないことによって、
原価を大幅に抑えられるからです。


============
2.ルンバ・ライトはロボット掃除機の
 平均的な価格に20%だけ上乗せした価格にする
============


これでも、従来のルンバよりは
はるかに格安に見えるはずです。


そうすることで、従来のルンバが
高くて買えなかった人が買ってくれるはずです。


また、中国製のロボット掃除機に流れていた
お客さんも取り戻せるでしょう。


20%くらいの価格差なら、ルンバを買う人は多そうでしょ?


============
3.最先端技術にこだわる企業文化にメスを入れる
============


アイロボット社の文化は、外から見る限り、
最新技術にこだわるマスターベーション文化に見えます。


なので、この企業文化を変える必要がありそうです。


これはお客さんの強いニーズを重要視する考え方を
取り入れていく、という意味です。


たとえば、あなたはトヨタの「80点主義」という
企業文化について知っていますか?


これは全ての項目において
最低でも80点以上を保つ一方で、
たまに90点の項目も狙う考え方です。


お客さんが求める強いニーズを十分に満たしながら、
コスパの良い商品を目指す企業文化です。


今のルンバに必要なのは、
まさにこの「80点主義」です。


この3つの戦略を取れば、ルンバはまだ
V字回復ができるかもしれないと私は感じています。


ぜひ頑張ってもらいたいですね。


=======================


「ルンバ なぜ倒産寸前?」のシリーズは
これで終わりです。


ここまで読んでくれたあなたは、
ぜひルンバを教訓にして、効果的に売上を伸ばしてください。

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相馬一進【集客に特化した起業支援コンサルタント】 大学卒業後、松坂屋に入社する。その後、退社して起業するが、11業種で失敗。「起業成功のカギは集客にある」と悟り、企業の集客支援を始める。ダライ・ラマ14世や、スティーブン・R.コヴィー博士、リチャード・ブランソン、有森裕子などの講演会の集客を次々と成功させ、1億円超の売上を達成。現在は、起業や集客支援のセミナーを不定期で開催しており、クライアントは200業種以上。世界で上位2%のIQ所有者のみが入会できるMENSAの会員。

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