
こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
今回からの記事は、
「人生は習慣がすべて」をテーマに、
全5回の連載でお送りします。
いきなりですが、「21日続ければ何でも習慣になる」
あれ、真っ赤なウソです。
このシリーズでは、南カリフォルニア大学の
ウェンディ・ウッド博士の研究をもとに、
習慣が続かない本当の原因と、
その直し方を解説します。
第1回目の今回は、まず
「続かないのは意志のせいじゃない」
というお話からします。
これができるようになると、
意志の強さに関係なく、良い習慣を身につけて
悪い習慣を手放せるようになります。
『人生は習慣がすべて(第1回目)』
続かないのは意志のせいじゃない
ダイエットを始めて、3日でやめた。
ジムに入会して、5回しか行かなかった。
参考書を買って、
最初の10ページで止まった。
そのたびに、「また続かなかった、自分はダメだ」
と、自分を責めてきませんでしたか?
先に言っておきます。
悪いのは、あなたじゃありません。
なぜなら、私たちは毎日、行動の大半を、
無意識の習慣でやっているからです。
あなたはお風呂で、頭と体、
どちらから洗いますか?
この質問、実は今日のテーマを理解するカギなんです。
おそらく、あなたは、
「今日は頭と体、どっちから洗おうかな」
なんて考えてませんよね。
考えるより先に、もう洗っている。
そうですよね?
朝起きて、顔を洗って、同じ道を通って、
同じ時間にコーヒーを飲む。
いちいち考えて選んでいるわけじゃありませんよね。
南カリフォルニア大学の
ウェンディ・ウッド博士の研究でも、
日常の行動の多くが無意識の習慣だとわかっています。
ご参考:
Habits in everyday life: Thought, emotion, and action
https://dornsife.usc.edu/wendy-wood/wp-content/uploads/sites/183/2023/10/Wood.Quinn_.Kashy_.2002_Habits_in_everyday_life.pdf
つまり、私たちは毎日、
小さな習慣を積み重ねながら生きているんです。
じゃあ、その積み重ねが何を作っていると思いますか?
そう、今のあなたなんです。
たとえば、まったく本を読まない人と、
毎日1ページだけ本を読む人。
たった1ページです。
1日の差なんて、ほんのわずかでしょう。
でも、その小さな差を
毎日積み重ねたらどうなると思いますか?
5年たったら、まるで別人ですよ。
怖いですよね。
でも、本当に怖いのは、
本人はその変化にほとんど気づかないことなんです。
悪い習慣も、良い習慣も、
1日ではほとんど変わりません。
でも、それが毎日積み重なるから、
大きな差になるんです。
だからこそ、これは希望でもあるんです。
だって、習慣さえ変えれば、
これからの人生はいくらでも
変えられるってことだからです。
ここで、習慣を変えて、
人生が激変した例をご紹介しましょう。
『習慣の力』というベストセラーで紹介されている、
ある女性の実話です。
彼女は16歳からタバコとお酒を始めて、
肥満にも悩んでいました。
34歳のときには160万円の借金を抱えていて、
仕事も続かない。
ところが、あることをきっかけに、
彼女はタバコを吸う習慣をやめました。
そこから、ほかの習慣も次々と変わっていったんです。
たった4年で体重が30kgも減り、
マラソンを走るまでになったんです。
借金もすべて返済し、大学院に入って、
家まで買いました。
同じ人間とは思えないです。
もちろん、全部が習慣だけで
決まったわけじゃありません。
運も、周りの支えもあったはずです。
でも、変化の始まりが習慣を変えたことだったのは、
確かなんです。
だから、習慣を変えることが、
人生を変える第一歩になるんですね。
じゃあ、その習慣はどうやれば変えられるか、
あなたは知っていますか?
実は、多くの人がここを勘違いしています。
意志が強い人だけが
習慣を変えられるわけじゃないんです。
カギになるのが、
「きっかけ→ルーティン→報酬」という仕組みです。
どんな習慣も、この3つのループで回っています。
「え、ループってどういうこと?」
と思いますよね。
例で説明します。
たとえばショート動画。
あれを見ていると、動画が終わると
自動で次が始まりますよね。
これが「きっかけ」です。
次に指で上にスワイプする。
これが「ルーティン」、
つまり行動です。
すると、面白いとか役に立つという快楽が返ってくる。
これが「報酬」です。
この3つがぐるぐる回るから、
延々とショート動画を見続けることになり、
気がついたら1時間が溶けてるんです。
ヤバいですよね。
悪い習慣ほど、このループがよくできているんです。
良い習慣も同じで、ループになっています。
朝のコーヒーなら、
朝食の準備をするのが「きっかけ」
淹れるのが「ルーティン」
温かくてホッとするのが「報酬」
このループを
毎日繰り返しているんです。
だから、何も考えなくても自然と続くんですね。
あなたも、無意識に続けている習慣、
いくつもあるでしょ?
良い習慣にせよ、悪い習慣にせよ、
必ずこのループが回っている。
逆に、続かない習慣は、
ループのどこかが欠けているだけなんです。
だからもう、自分の意志を責めるのはやめましょう。
「自分は勉強や運動を習慣化できない」
と悩む必要はありません。
「タバコやアルコールをやめられない」と
自分を責める必要もありません。
悪いのは、あなたじゃなくて、
習慣の設計のほうだからです。
だから、設計を変えればいいんです。
そしてもう一つ、大事なことがあります。
習慣は、あなたの脳を省エネするための、
いわば自動運転の仕組みなんです。
もし毎日の行動をすべて自分で考えていたら、
脳はすぐに疲れてしまいます。
朝起きる時間、歯を磨く順番、歩き方まで、
そのたびに考えていたら大変ですよね。
だから脳は、いつも繰り返す行動を自動化して、
無意識に処理できるようにしているのです。
本来、これはとても便利な仕組みなんですよ。
ただ、悪い習慣まで自動化してしまうのが、
やっかいなところでもあります。
以上、『人生は習慣がすべて』の
第1回目でした。
次回は、習慣を動かしている「報酬」という
燃料の正体と、「21日で習慣になる」という話が
なぜ間違いなのかをお伝えします。




















