
こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
今回は、「メンタルブロックの真実」の第3回目です。
前回は、科学的な視点から見た
メンタルブロックの正体についてお伝えしてきました。
メンタルブロックの正体は、「認知のゆがみ」
つまり、偏った思考パターンであることがわかりましたね。
では、どうすれば認知のゆがみを修正できるのでしょうか?
実は、ちまたに広まっている
メンタルブロックの外し方の多くは効果がありません。
第3回目では、
メンタルブロックの外し方の嘘を明らかにし、
もっとも効果的な最新の方法を解説していきます。
あなたの大切な時間とお金を無駄にしないためにも、
ぜひこの記事を最後まで読んでください。
(第1回目と第2回目の記事も、
まだ読んでいない場合は読んでみてください)
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『 メンタルブロックの真実(第3回目)』
メンタルブロックを外す最強の方法
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まず、自己啓発やスピリチュアル業界では
どのようにメンタルブロックの外し方を
解説しているのか、あなたは知っていますか?
結論から言うと、情弱の講師ほど
1つの外し方しか伝えません。
たとえば、ある講師は「瞑想をするだけで、
どんなメンタルブロックでも外れる」と言います。
瞑想するだけで、メンタルブロックが外れるなんて
「なんか胡散臭いな」と思いませんか?
そう思ったあなたは賢いです。
別のある講師は、
「特定の言葉を何度も唱えるだけで外れる」
と言います。
たとえば、「ありがとう」などの言葉ですね。
もし、これだけでメンタルブロックが外れるなら
簡単すぎると思いませんか?
さらに、他の講師は
「開運グッズだけで外れる」と言います。
パワーストーンや御札などですね。
いや、怪しすぎませんか?
私に言わせれば、こういった方法は効果がなく
効果があったとしてもプラシーボです。
あなたは、「イワシの頭も信心から」という
日本のことわざを知っていますか?
これは、「イワシの頭のようなものでも
ありがたいと思って信じちゃうバカがいる」
という意味です。
まさに、情弱を表したことわざですよね?
私は以前、セミナーの参加者から
御札とかパワーストーンをもらったことがあるんです。
そのとき私のような合理的な人間は
どんな行動をしたと思いますか?
答えは、「そんなの、何の意味もないよ」と
秒でゴミ箱に捨てました(笑)。
だって、エビデンスがないからです。
ともかく、情弱の講師ほど
1つの外し方しか伝えないのです。
そもそも考えてみてください。
前回お伝えした通り、メンタルブロックの原因には
たくさんの種類があります。
それにもかかわらず、
たった1つの外し方で外れると思いますか?
そんなわけがない!
あなたもそう思いませんか?
では、最新の臨床心理学を学んでいる人は
メンタルブロックを外すために何をするでしょうか?
それは、「相手が持っている認知のゆがみに合わせて
心理療法を使い分ける」ということです。
たとえば、認知行動療法とか、行動活性化とか、
曝露療法といった心理療法です。
これらの心理療法について、
京都大学や岐阜大学などの論文を4つほど載せておきます。
興味があれば読んでみてください。
Initial severity of depression and efficacy of cognitive-behavioural therapy: individual-participant data meta-analysis of pill-placebo-controlled trials
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28104735/
閾値下うつに対する行動活性化のと2つの治療機序と
新たな介入法としてヨガの可能性:
心理・神経学的観点からの考察
https://medical-society-production-jseip.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/paper/pdf/57/5_1_2020_8.pdf
認知行動療法と心的外傷からの回復
https://www.jahbs.info/journal/pdf/vol34_1/vol34_1_1_5.pdf
仮想現実曝露療法による創傷後ストレス障害のメタ分析
【JST・京大機械翻訳】
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202202235189788668
メンタルブロックの原因はいろいろあります。
だからこそ、いろいろな原因に対応するために
解決策である心理療法もいろいろあるのです。
イメージとしては、
「鍵穴が10個あったら鍵も10個ある」ということです。
そして、ケース・バイ・ケースで
心理療法を利用するのがプロです。
なぜなら、それぞれの心理療法には
以下のように得手、不得手があるからです。
【認知行動療法】
うつ病やストレス関連障害、不安障害などに特に有効
【行動活性化】
うつ病や引きこもりに特に有効
【暴露療法】
恐怖症や脅迫性障害、PTSDなどに有効
「なんか、難しい言葉がいっぱい出てきたなあ」
と思ったかもしれませんが、大丈夫です。
あなたがプロの心理職でないなら、
覚える必要はありません。
そもそも、実は
プロのカウンセラーやメンタルコーチでさえ
最新の心理療法を知らないことが多いのです。
そう言える理由は、私は約10年間にわたって
数千人の起業家に心理学を伝えてきたので
実情をよく知っているからです。
たくさんの心理職の人を見てきましたが、
エビデンスに基づく心理療法を知っているのは
全体の5%以下だと思います。
だからこそ、ちまたのカウンセラーや
メンタルコーチにお願いしても、
メンタルブロックが外れないのです。
「プロに頼ってもダメなら、私はどうすれば
いいんだろう?」って思いますよね?
あるいは、
「どの心理療法を実践すればいいんだろう?」
と悩むはずです。
そこで、いろいろな心理療法がある中で、
まず優先して行ったほうがいい心理療法をご紹介しましょう。
最新の心理学の視点から言うと、
それは認知行動療法です。
認知行動療法というのは、その名前の通り
私たちの認知(ものの見方)や行動を変えようとする
心理療法のことです。
そして、認知行動療法の効果はやばいです!
なんと薬物治療と同等か、
それ以上の効果があります。
これ、すごくないですか?
薬物治療、つまり向精神薬などを飲めば、
当然副作用もありますし、お金もかかります。
でも、薬なんて飲まなくても
認知行動療法で同じような効果が得られるのです。
実際に、私のクライアントに
「薬を使わない精神科医」がいます。
要は認知行動療法をメインで使って、
薬物治療をせず心の問題を解決しているのです。
すごいでしょ?
この、認知行動療法の効果について
2つほどエビデンスとなる論文を載せておきます。
日本不安障害学会による「不安障害の認知行動療法の
平成26年度診療報酬改定提案書」について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/adr/5/1/5_49/_pdf
認知行動療法の最前線から
【脳画像によって薬物療法との効果比較を
視覚的におこなう研究が進行中】
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=6132
どの心理療法にどのくらいの効果があるかは、
世界中の天才的な科学者が、すでに検証しています。
その結果、認知行動療法が
最も科学的根拠の信頼度が高いことがわかっています。
たとえば、あなたはコクラン(Cochrane)という
サイトを知っていますか?
https://www.cochranelibrary.com/
コクランは医療に関するエビデンスにおいて、
世界でもっとも信頼されているサイトのひとつです。
このサイトには、認知行動療法についての論文が
100本以上存在していて、
他の心理療法と比べて群を抜いています。
さらに、科学的なエビデンスにおいても
5段階の信頼度の中で、
最高レベルの論文ばかりなのです。
これを超えるような信頼性がある心理療法は
他に存在しません。
さて、自己啓発やスピリチュアルの講師は、
自身の販売ページに数人のお客様の声を
載せている場合があります。
あなたも、見たことがあるかもしれませんね。
しかし、私からすると
お客様の声をアピールしている自己啓発や
スピリチュアルの講師はただのバカに見えます。
思い出してください。
認知行動療法は、
信頼性の高い論文が100件以上のあり
最低でも数百万人以上の被験者がいるはずです。
比べてみてください。
数人のお客様の声と、数百万人の被験者では
数が100万倍も違います。
自己啓発やスピリチュアルの方法に、
もし本当に効果があるのであれば
当然それは、科学的な研究対象になります。
したがって、研究対象になっていない時点で
たいして効果がないことがわかります。
自己啓発やスピリチュアルの業界は、
情弱の講師が教えている世界だということです。
ですので、あなたは決して騙されないでください。
ここまで読んで、あなたはこう思うかもしれません。
「認知行動療法に効果があるらしいことはわかった。
でも、どうやって実践すればいいの?」と。
次回は、認知行動療法のやり方を詳しく解説しますね。
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以上、「メンタルブロックの真実」の第3回目でした。
ぜひ、次回の記事も楽しみにしていてください。